SAS は席数と年単位でライセンス料金が決まり、CPU コア数も管理対象となるうえ、毎年の更新が必要です。Jenner には席数ライセンスがなく、単体で完結するバイナリとして動作します。
Jenner にはシート単位のライセンスも、毎年あらためて予算を正当化する年次更新もありません。同じバイナリが 1 人のアナリストにも 50 人にもそのまま使えるため、チームに人を増やすことが購買判断ではなくなり、分析基盤のコストが人数に比例して増えることもなくなります。
Jenner は Apple シリコンを含む macOS に加えて Windows と Linux でも、同一のソースからネイティブに動作します。アナリストは会社から支給された端末でそのまま作業でき、自分のコードとの間に仮想マシンも、2 つ目の OS も、リモートセッションも挟みません。同じプログラムがノート PC から Linux サーバーへ変更なしに移ります。
Mac で SAS プログラムを実行する →数十年分の分析資産が SAS7BDAT と XPT のファイルに蓄積されており、移行で難しいと見込まれるのはたいていこの部分です。Jenner は両形式を CSV や Parquet とあわせて直接読み書きします。開始前に変換するものはなく、結果も同僚が期待する形式のまま出力できます。
SAS の置き換えはたいてい全面的な書き直しとして想像され、そのために何年も先送りされます。Jenner への移行は書き直しではありません。プログラムは SAS 構文のままで、DATA ステップもマクロも PROC 呼び出しもそのまま残ります。以下は実際のチームがたどる順序で、多くは 1 日以内に実務を動かしています。
よく知っていて、出力を一目で見分けられるプログラムから始めてください。移植するものも、人を割り当てるプロジェクトもありません。バイナリを入れ、.sas ファイルを実行し、ログを読むだけです。DATA ステップと PROC のコードは書かれたとおりに動くため、最初の実行がそのまま評価のすべてになります。初日の午後には、自分のコードから出た自分の出力を確認できます。
同じプログラムを SAS と Jenner の双方で実行し、生成されたデータセットを比較します。PROC COMPARE は両方にあり、この用途に最適な道具です。オブザベーション、変数、値を、指定した許容差まで比較して報告します。双方が SAS7BDAT に書き出すため同一の土俵で比較でき、印象ではなく、明確でレビュー可能な結果が得られます。
正確性は主張するものではなく、示せるものであるべきです。Jenner は統計ソフトウェアの標準的な第三者精度検証である NIST Statistical Reference Datasets ベンチマークの 58 データセットすべてに合格し、統計プロシジャを Python(statsmodels)および R の実装と相互検証しています。これに自分で取った PROC COMPARE の出力を添えれば、レビュー担当者が承認に必要とする資料がそろいます。
一斉切り替えは必要ありません。Jenner は立ち上げるサーバーのない単一の自己完結バイナリとして動くため、最初の本番対象として自然なのはスケジュール実行の作業です。担当者が端末の前にいなくてもシートを消費する夜間更新や定期レポートがこれにあたります。シート単位の削減が最も早く現れる領域でもあります。両システムが同じファイル形式を読み書きするので、進める速度はご自身で決められます。
| 機能 | Jenner | SAS |
|---|---|---|
| ほとんどの SAS プログラムを実行 | 対応 | 対応 |
| 席数ライセンスが必要 | 非対応 | 対応 |
| Windows、macOS、Linux で動作 | 対応 | 限定的 |
| CSV と Parquet のネイティブ入出力 | 対応 | 非対応 |
| SAS7BDAT と XPT の読み込み | 対応 | 対応 |
| SAS7BDAT と XPT の書き出し | 対応 | 対応 |
| 単体で完結するバイナリとして動作 | 対応 | 非対応 |
| ネイティブの Jupyter カーネル | 対応 | 非対応 |
| NIST StRD ベンチマークに完全合格(58/58) | 対応 | 高いが制約あり |
Jenner は SAS と同じステートメント名・オプション名で 100 のプロシジャを実装しています。すでにご存じの PROC 呼び出しが期待どおりに動きます。特定のプロシジャに業務が依存している場合は、そのリファレンスを見るのが最短です。以下の各プロシジャは、対応するステートメント・オプション・出力を記載した独自のドキュメントにリンクしています。
対応範囲は言語コア、Base および統計プロシジャ、PROC SQL、ODS Graphics、ファイル形式、データベース連携に及び、329 件の SAS の挙動が個別に文書化されています。各プロシジャには対応ステートメントとオプションを示すリファレンスページがあります。
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